1/11 たまねぎ2段積めますか?

 今日も今日とて、ひとりの魔法使いがアルデバランへと足を運びます。
 青い空のした。魔法使いは、街の中央。時計塔の前に立つのでした。

Leaf「ずっと昔は、たくさんの魔法使いが、時計塔に籠もってレベル上げをしていたというのなら」

 時計塔の中の敵は、移動速度が低いものが多く、ファイアウォールを使った狩りが盛んだったと聞きます。

Leaf「つまり私だって時計塔に挑むことに、なんのふしぎもない」

 塔を見上げる魔法使いは、ぎゅっと杖を握りしめて、ぶんっとひと振り。
 最近ずっと負け続きだけど、今日こそは!

Leaf「行くぜぇあ!ヽ(。・ω・)ノ゛」

 そうしてリーフがめざしたそこはしかし。
 時計塔の中は中でも、岩肌が覗く地下道。地下1Fのフロアで……。

 足を踏み入れるなり、びゅおっ、と一筋の攻撃。スピアブーメランがリーフの身体をかすめます。
 タマネギに似たかたちをした、一見愛らしい姿の敵、ステムワーム。
 しかしその姿から繰り出す攻撃たるや、電光石火にして強力無比。
 直撃を受けると、リーフのHPなど一瞬でゼロにされてしまうのでした。

 致命傷を簡単に受ける危険性はたしかにあれど。目に見える敵は一体だけ。いまのところ囲まれる心配はない。
 あせるなあせるな。とリーフは戦闘を有利に運ぶ準備に取りかかります。

Leaf「まずは、リコグ~」

 リコグナイズドスペル。低DEXによる魔法ダメージのばらつきを抑え、自分に出せる魔法ダメージを最大にするスキル。

Leaf「くぁぐ~」

 さらに、敵の足もとの地面を不安定にし、そこに立つ者の回避率と命中率を阻害する、クァグマイア。

Leaf「ばさぽ~、サラマイン~」

 そして自分の攻撃速度を高めるアイテムを使用します。
 スキルの使用時にはモーションディレイというものがあり、簡単に言えば、直接攻撃をしない魔法職にもASPDはそこそこ高いに越したことはない、ばあいがあります。

 できる限りの準備は完了。リーフは敵を見据えて。

Leaf「うおらああヽ(。・ω・)ノ゛」

 敵に向かって突進するのでした。

 
 可能な限りの攻撃速度で振るわれる杖はまさに神速。杖の連撃に伴って火矢が、氷槍が、雷撃が乱れ飛ぶ。
 衝撃波が周囲を蹂躙し、地面が爆砕し、隕石の幻影が鉄槌となって敵の身体を砕き潰す。


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 リーフひとりで成し遂げる、滝のようなダメージ表示。
 見た目だけはとっても強そうで、殴っている本人はそれはもう楽しい気分になるのですが……。

Leaf「うぇ゛っ!?」
 
 実際には大したダメージでもなく、けっこう長く殴り続けていないと、敵のHPを削りきることは出来ません。
 リーフの連撃の合間を縫って、ステムワームの攻撃が直撃し、思わずうめき声があがります。
 ペしゅっ、という軽い打撃音に反して。魔法使いのHPバーは、既に真っ黒に近くなってしまっていました。

Leaf「やばいやばい」

 そんなピンチに、ドレインライフの詠唱を試みるリーフですが……。

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Leaf「今回もダメでした(´・ω・`)」


 
Leaf「そういうわけで今日もPT募集するよ!(。゚ω゚)。


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 そうして、今回来てくださった方たちとの編成はこのように。
Leaf「支援ふたり……。ああもう勝ったわこれ」

連「そんな火力無いよ?」
WL「タマネギって何効くの? アースストレインでいいの?」

Leaf「てきとーにふるぼっこでだいじょぶです(。゚ω゚)。

 答えになっては、いないのですけれど。
 でも、ひとりじゃなければだいじょうぶ。というものまた本音で。

 そうしてPTが進む地下道はたいへん起伏に富んだ道のりとなりました。

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 支援としてABが敵を抱えることもあれば、WLが前に出て殴って敵を引きつけることもあり。

「ちょ、たくさんいるw」

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 ABが、支援のみならず、ジュデックスの追撃に回ることもあり。

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「ごめんぺろった」
「ほい葉っぱ~」

 WLが、FWやQMでPTの生存のために立ち回ることもあり。

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「イグ種盗ったった!」
「!?」

 鷹連さんが高Dexを活かしてイグ種をスティールしてみんなを和ませたり。

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 釣りとか火力とか、だれがどの役割だとかなんて縛られずに、みんな自由に動いて。
 だけれどそこには、全員が生き残るために全力を尽くす連帯感に包まれていて。

 ぜえぜえふうふう、と。迫り来るタマネギたちとの戦いに息を乱しつつも。
 みんなの表情にはいつの間にか、笑みが浮かんでいるのでした。

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 そうして彼らは、タマネギひしめく地下1Fを歩き尽くす、1時間の冒険を楽しんだのです。


 
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 プロンテラへ帰還したPTたちは、そんな話しをしながら。

Leaf「私も鷹ほしいなあ」
AB「腹減った。ちょうどいい食料がここに見える」
連「私の鷹ー!?」

 最後にはみんな笑って。「またね、楽しい臨時をありがとう」と笑って別れるのでした。


 ……そうしてひとりのこったリーフは、ぺたんと地面にお尻をついて。

Leaf「つかれた」

 そうひとりごちて、苦笑いを浮かべます。
 経験値は、そこそことしても。たいしてレアな財宝を得たわけでもないタマネギ臨時PTでした。
 だけれどそのひとときは、ひとつの記憶に残る、たしかな冒険で。

Leaf「また行こう(。゚ω゚)。 」

 プロンテラの街。
 そこには、数多の冒険者たちがいて。そのなかのたったひとりに過ぎない自分がいる。

 そんな彼らにも、自分にも。良い旅がありますようにと思いながら。
 次の旅へと備えて。ひとりの冒険者は、休息を取るのでした。
 
 見上げたプロンテラの空は、今日も快晴です。



おまけ
1977.jpg
 ああこれ私の時代来ましたね?ここが絶頂期でこれ以上はもう無さそう
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コメント
ポチ丸 (URL) 2015-01-11 22:22
リーフさんの杖殴り滝ダメ凄すぎて吹いたwなんじゃこりゃ~カッコよすぎる!アンタ最強だよ!時計塔魔法使いの歴史に名を刻んだな。
ねぎねぎ楽しかったよな!記事見てワクワクが蘇ったぜ。

…なんで俺の恥ずかし告白が晒されてんの?こんなん晒されたらお嫁に行けないよ~(;_;)
Leaf (URL) 2015-01-13 00:07
これ要はぽみせのセジワムさんの状態なんですよね。
数人のボルト魔法が一斉に着弾してすごそうにみえるけど、最初のうちはダメージが頼りなくて時間かかるあれ。
3次職になってもボルト魔法で時計塔に籠もる魔法使いがここに在り(。゚ω゚)。

>恥ずかし
名前伏せて顔も隠した後ろ姿だというのに自ら名乗り上げるとは……( ゜ω゜)
いやじっさいすごい嬉しかったひとことだったのですよ(*´ω`*)
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